パガニーニのプロフィール



Niccolo Paganini
(1782−1840)

19世紀を代表するヴァイオリンの鬼才。
彼の作品『カプリース』と『ヴァイオリン協奏曲』は超・有名。

「強烈なる旋律」&「華麗なる技巧」をもって人々を魅了。
ウィーンでは「パガニーニフィーバー」が巻き起こり、
その後の音楽家たちに多大な影響を与えた伝説の人物。

黒い衣装を好み、容貌も悪魔的だったせいもあるが、
あまりにさまじい演奏技巧を持っていたので人々に
「あれは悪魔に魂を売って手に入れたに違いない」と噂された。
自分で生み出した「奏法」や「旋律」が盗まれるのをひどく嫌い、
楽譜をほとんど出版しなかった。
正式名称ニコロ・パガニーニ
生死1782年10月27日生〜1840年5月27日没
故郷イタリアのジェノヴァ
性格守銭奴、慈善家、女たらし、子煩悩
持病マルファン症候群
趣味ギター、マンドリン、ヴァイオリン、楽器収集
演奏スタイル独創的、豪快、魅了、超絶、優雅、天才
家族父:アントニオ、母:テレーザ・ボッチアルディ、他に2人の妹と2人の弟
女性関係アンジェリナ・カヴァンナ、アントニア・ビアンキ、その他大勢

パガニーニの容貌

作/ユジューヌ・ドラクロワ
←の画は有名な画家・ドラクロワが描いたパガニーニの肖像画です。

ヴァイオリンも弓も、まるで子供のおもちゃのように
小さく描かれているのに気付きました?

これを見るとパガニーニという人物が、
いかに人並みはずれた背の高い人物であったを知ることができます。

ちなみにドラクロワの作品には、
ショパンとサンドの有名な肖像画があります。


パガニーニはとても背が高く、痩せ身で、指が蜘蛛のように長かったといいます。
全身毛むくじゃらで、もちろん顔は髭におおわれており肌は色白で、顔は青白かったそうです。
←画・ショパン三世

まさに<悪魔>の容貌であったに違いありません。

さらに、その指は常人よりもはるかになめらに動き、目にも止まらない速さだったうえに、
奏でる旋律のほとんどは魔法のように人々を魅了していったので、
ますます「悪魔に魂を売り渡した」的な噂がひろまったわけですが…、、、。

しかし
実はこれらの症状は、ある遺伝的な病気と一致します。

――― マルファン症候群 ―――

 体内の結合組織の異常が原因の病気で、高身長で、気持ち悪いほど痩せ身の体格になり、
かつ両手を広げると身長よりも長いという症状があります。

 そう…、、、パガニーニはマルファン症候群だったのです。

 しかし「関節が細くてしなやか」ということは、指の関節にとっても例外ではありません。
指先の動きや感覚が、非常に繊細になるのです。

つまり
パガニーニは、常人よりもはるかにヴァイオリニストとして恵まれた身体を
生まれながらにして持っていたといえます。

 偉大なるピアニストの一人、ラフマニノフも「マルファン症候群」であったといいます。
そのため親指から小指までの幅が異常に長く、
「フランツ・リストと同じぐらいの和音」=「2オクターブ近くの和音」が届いたといいますから、
ピアノを演奏するのにもやはりその身体は有利だったのです。
っていうか、もしかしてフランツ・リストもマルファン症候群だったりして…(´∀` )?
おっと!ピアニストの話はこれぐらいにして…

ところで、

 マルファンってイイ事だらけじゃん!と思う人もいるかもしれませんが、そんなもんじゃないです(;´д`)ノ"
幼少時には、孤立感・憂鬱感を味わう人が少なくないといいます。

なぜなら、
見た目の気持ち悪さや、無駄に長い手足のせいからくる不器用さが目立ち、
かわいそうなことに…“イジメの対象”となってしまう可能性が高いためです。
そのうえ身体のいたるところに爆弾をかかえて生まれてくる人もいます。
マルファン症候群の10人に1人は肺に穴があきます。
激しい運動をすると大動脈瘤破裂の危険性がある人さえいるのです。
生まれつき心臓の4つの部屋にある“弁”がうまく作用せず、血が逆流する人もいるそうです。

あなたはマルファン症候群の危険を冒してまで、
パガニーニやラフマニノフのような才能が欲しいですか?


■参考に以下のWebサイトをどうぞ